緋ノ華

Haze of the Bullet Blossom【OFFICIAL WEB SITE】

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Lyric: atsuki

Music: Tanana

Arragne: Haze of the Bullet Blossom, Okamoto

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[Lyric]

春雷
変わる目まぐるしく、
日々の継ぎ目。接ぎ目。
微かに残る。
いつか抱いた想いの残滓。
透けるよう、溶けるよう。

 

心の寄る辺が、置き換わっていく。
挟んだ栞も、無くなっていた。
文綴る記憶も、鈍色に染まっていく

 

移ろい運んでいく天ツ風。
夕に凪いで。
指折辞めて薄れてゆく。

 

頬伝った"言"の轍。

 

「君がいれば」と呟く。
街の片隅に焚べる"藍ノ華"。
一つ一つ儚き日の影を追う夕立。

 

遠くなる陽に添う、
凄惨たる情。

 

今世紀最大の雨が我が身を濡らし、
濡れ細った睫毛はきっと雨のせい。
降り止んで流れた年月[としつき]幾星霜。
埃被る感情が明け陽を求め、
また芽を伸ばす。

 

嗚呼-また。
陽炎は、微笑んで揺れて歪んで、
霞んで消え去って。

 

いつか白い箱に詰め込んだ筈の想いは、
意識の水面を揺らすことも無く、
ただ森の底で眠り続けるだけ。
立ち昇る気泡が弾けて、
なんだか泣いているみたいだ。

 

いつの日か巡り逢う。
ただ祈って、日々重ねて、
数多の想いの華が咲き乱れた。

 

君が居なくともそこそこに生きていけると思っていた。
独りの夜があったから今も叫べているし、
独りの夜があったから、この街にいる。

 

揺らす指先に滴る音。
二人夜を焦がれ、涸らす。
夕雫

 

「君がいれば」と呟く。
落ちる陽に燃えて染まる"緋色ノ花"。
一つ一つ"音"の意味を"言"が追う夕景。

 

「君がいれば」と慟哭する。
眩む陽炎に捧ぐ「愛ノ詩」。
一つ一つ重ね、
日々に意味を為す"言"たち。

 

春雷
追憶と共に空を裂いていく。

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